新卒で入社した企業はベンチャーと呼べるほど新しくはありませんが創業約20年で社員数は約800人で風通しがよく、20%ルールのようなものはなくとも他の部署へも協力的でした。また社長は創業者でカリスマ性があり、黒いものでも社長が白と言えば白になるような力を持った社長でした。在籍期間に新規事業もいくつかありましたが、みなさん協力的でとても進めやすそうでした。
中途入社した現在の会社は、創業から100年ほどのメーカー企業で縦割りの組織で、自身の評価を気にして動く社風です。評価に関係しないような業務は、他部署から依頼があってもほとんど協力しません。社長は対照的で、置物のようで役員会で意見するだけの社長です。
私が進めている新規事業は、他の部署に所属するいろいろな人に協力してもらう必要があります。役員会で承認を得たので、全ての担当役員に伝わっていますが、非協力的な部署ばかりです。手伝って自身の評価につながるの?であったり、自身の評価につながるような手伝い方(望んでいない方向へと持っていく)や社内政治へ巻き込まれるなどと根気強く交渉を2ヶ月ほど続けいていましたが、なかなか思うように進んでいませんでした。ですが、あるきっかけでプロジェクトが進み始めます。
プロジェクトが進み始める
あるきっかけとは、50代のベテラン社員がチームに入り、定期的に社長へと報告・相談することにしました。そして、各協力部署の部長と再度打ち合わせを行いました。打ち合わせの冒頭で「社長含めた役員に月1回報告を行なっていて、プロジェクトの進捗を気にされています。」と言うと、部長の反応があからさまに変わり、すぐ部下へと連絡し協力を仰ぐように指示してくれました。
評価にならないと動かないなら評価と関係があるかもと思わせるような工夫が必要だったんだなと・・・勉強になりました。